国際歯周内科治療関連書籍紹介

著者 生田図南  デンタルダイヤモンド社著者 生田図南  デンタルダイヤモンド社

超過疎地という非常に条件の悪い中で、どのようにして成功を収めてきたか 「臨床のノウハウ・経営の考え方」について解説してある。

生田式総義歯・根管治療・歯周内科・院内感染防止対策など丁寧に 成功の秘訣を語っている。

 

 生田図南・井上秀人共著著者 生田図南・井上秀人共著
デンタルダイヤモンド社

生田歯科医院において歯周内科を考える基礎になっているのは院内感染防止対策である。
院内感染防止対策はその構築が非常に難しく、特に保険治療中心の歯科医院においては 創意工夫が必要となる。生田歯科医院における院内感染防止対策の考えかた、 その構築過程を詳細に記述してある。 また、大学の同級生である井上秀人先生はインプラント専門医としてより高度な 院内感染防止対策に関して専門医の立場から詳述している。

 

著者 福重真佐子 塚本高久共著

著者 福重真佐子 塚本高久共著
デンタルダイヤモンド社

第一部では、サラリーマン家庭で育ち、歯科大学を卒業し何らの後ろ盾もなく、歯科医院を開業するという目標を立てて、夢を果たす。しかし、本当の苦難はそこから始まった。開業は銀行が融資をしてくれれば、だれでも、できるのである。開業というお祭りが終わった後に、一人取り残された著者が様々な苦難を乗り越え、歯科医院を繁栄させ、成功の階段を駆け上っていく。そこまでは、どこにでもあるサクセスストーリーであるが、著者はさらに、繁栄するために人の力を使って、経営者となり、さらに自由をもとめて、大きく成長してく姿を素晴らしい文章力で表現している。

第二部では歯科医院の2代目として何不自由なく研究や研修医として修業をしていた著者が、突然の父親の病気のために、2代目として歯科医院を継承することとなる。著者は卓越した技術と、企画力で、継承歯科医院をさらに大きく素晴らしい歯科医院へと変貌させていく。その苦悩と成功の過程と赤裸々に綴っている。これから、継承を考えている歯科医師にとって、バイブルになる内容である。

 

著者 塚本高久 デンタルダイヤモンド社

著者 塚本高久 デンタルダイヤモンド社

快適な歯科医院作りを目指して開業し成功させた著者の、医院経営のアイデア、工夫の100項目を一挙公開。すぐに実践できる、簡単、低コスト、そんな「目からウロコ」のヒント集。あなたの医院を成功に導くバイブルとして必携の一冊。「補綴技術に優れた大先生から継承した歯科医院を、多くの患者さんがワクワクしながら来院する快適な歯科医院へと短期間で変身させました。多くのスタッフに囲まれ、新患を制限しなければならないほど、多くの患者さんの支持を得ています。安心、安全、快適な診療空間は、日々日常の数多くの気付き、アイディア、患者さんを思う、診療姿勢から生まれたものです。その多くがよりよい歯科医院経営を目指す歯科医師の経営指標になりうるものと確信します。」(帯・生田先生ご推薦より抜粋)

 

著者 生田図南 天草社著者 生田図南 天草社

著者が何故歯周内科を考えるようになったのか、その経緯と、さまざまなエピソードを 交えながら、平易な文章で語る。 本書籍は一般向けに書いてあるが、実は、研究会の会員の間でだけ販売されたり、 待合室、図書館などに配布し、増患対策として用いられる限定本である。 現在までにすでに5版が増刷されている。半分のページは治療を行っている 歯科医院の治療感想を記載してある。

 

著者 河北正・生田図南共著 ワニブックス

著者 河北正・生田図南共著 ワニブックス

2000年に一般書籍として、河北正先生との共著にて発刊 。
全国的に数万部のベストセラーとなる。その中で、新しい抗生物質としてジスロマックの 効果の可能性を始めて記載している。

その後、歯周内科は大きな発展を遂げることとなる。 歯周内科の基礎になる記述が詳細に記載されている、歯周内科の原点になる書籍である。

 

医院すたいる 診療スタイル それぞれ

医院すたいる 診療スタイル それぞれ
デンタルダイヤモンド 村岡 秀明 編

“得意技”があ~る styleがあ~る“売り”があ~る
25名のトップデンティストが「3Rの法則」を披露します。
自分の歯科医院を特徴づける近道は、得意技をもつことである。それが診療スタイルになり、医院の売りになる。本書は著名な臨床家(25名)の先生方に自医院とその診療スタイルを紹介していただいた。これから「医院すたいる」「診療スタイル」を固めようとする先生方にとっては大いに参考になる。

インプラント
患者に優しい治療を目指して
重度歯周炎での多数歯抜歯即時埋入、即時荷重 他

審美
良質の医療を実践
長期的な予後を見据えて
癒しの空間で的確な治療を 他

予防
健康な人が訪れる歯科医院
ヘルスプロモーション型予防歯科を実践 他

MTM
すべての方に健康的で美しい微笑を
歯周病罹患者に対する矯正的アプローチ 他

歯周
人類の将来に責任がもてる歯科医療
トータルから口をみる 他

義歯
咬合の安定を常に願う
毎日が発見 デンチャーとの葛藤

歯内
患者様の幸せを第一に考えた歯科医療の実践 他


内科的歯科治療 くすりの時間です内科的歯科治療 くすりの時間です
“くすり中心” 歯科治療   デンタルダイヤモンド

歯科は外科的治療を中心に展開してきたが、近年内科的治療も盛んになり、歯科医療の有力な選択肢の一つとして注目されている。本書では決め手となる7つのくすり(ADゲル、3Mix、ペリオクリン、アジスロマイシン、3DS、フッ素[+シーラント]、フッ化第1スズジェル)とその臨床システムを臨床家が報告している。

 

 

ADゲル1……接着、歯内療法、歯髄保護の臨床に活用
加藤正治[東京都高輪歯科]他

ADゲル2……ADレーザーとメトロニタゾールを併用した歯髄保存療法
笠原倫明[東京都柳沢歯科医院]

3Mix ………… 3Mix による深在性う蝕歯の治療法―ケミカルサージェリーとIPC法を考察する
今井文彰[茨城県今井歯科クリニック]

Aペリオクリン…歯周基本治療の効果を高める抗菌薬の併用療法
寺岡康利[東京都寺岡歯科医院]

アジスロマイシン…薬剤を用いた歯科内科学的歯周病治療
生田図南[熊本県生田歯科医院]他

3DS……………予防歯科外来における薬剤を使ったリスク低減治療
西川原総生[国立保健医療科学院口腔保健部]他

フッ素(+シーラント)…歯科臨床におけるフッ化物の局所応用
深井穫博[埼玉県深井歯科医院]

フッ化第1スズジェル…PMTCの効果を高める8%フッ化第1スズ 歯面塗布法の改良
真鍋 顕[香川県真鍋歯科医院]

著者 和仁達也 福重真佐子

著者 和仁達也 福重真佐子 デンタルダイヤモンド社

若くして、開業を果たしたオネーチャン先生が、スタッフの雇用問題や処遇で悩み、いろいろなことを考え、いかにして、素晴らしいスタッフと出会うか、スタッフとドクターの関係をどのようにしてよりよい関係に保つかその経験を述べてある。

スタッフ採用のコツやスタッフをどのようにして伸ばしていくかその秘訣を一冊の本にまとめた素晴らしい内容である。

創設者挨拶

そもそも歯周内科治療は、院内感染防止対策を充実する過程で生まれたものです。1991年4月に生田図南が所属する熊本県天草郡歯科医師会でHIVに関する講演会が行われました。

講演を聞いた先生方はこぞって院内感染防止対策の構築を模索しましたが、あまりのコスト高に途中で挫折する先生が続出しました。その中で私は、さまざまなコスト削減、効率化などを行い、何とか保険診療の中で院内感染防止対策を継続することができました。

そして歯周病治療を行い、メインテナンスの患者さんを増やすことが経営の安定、自費の増加につながり、さらに院内感染防止対策の費用を捻出するのに有効であると考えました。治療方法としては従来のブラッシング指導の強化、改善しない部分は歯周外科を行うということを徹底していきましたが、なかなか思うような結果を生むことができませんでした。

メインテナンスの患者さんが1割~2割程度という成果を上げることはできましたが、その患者さんにしても、半年後、1年後の定期検診のときに腫脹を再発しているかたも多く見受けられ、なかなか、うまくいかなかったのです。
何とか、歯周病が主訴で来院されるすべての患者さんに良好な結果を得る方法はないものかと模索していたところ現在の歯周病治療の問題点を強く意識するようになりました。

それは次のような問題点でした。

問題点1 口腔内の正常微生物叢の研究がない。
問題点2 口腔内微生物叢の改善なしで外科的な治療が行われている。
問題点3 耐性菌を作りやすい投薬を行っている。
問題点4 感染症であるのに、どこから感染するのか研究がない。
問題点5 客観的な検査方法が確立されていない画一的な治療方法である。
問題点6 感染症なのに院内感染防止対策に無頓着である。

さらに、患者さんが楽しく歯周病治療を受けるためにはどのような治療方法が必要かと考えた時に、次のような治療方法であれば多くの患者さんを救うことができるのではと思いました。

  • その理論や治療方法や治療結果が医学的に患者さんに非常に理解しやすい
  • 普通の歯科医師や歯科衛生士が特別に意識が高くない患者さんを治療しても同じような治療効果が得られる。
  • しかも痛みや苦痛を伴わず、短期間で安全に安価に確実に得られる。
  • その状態が再感染がなければ継続する治療。
  • 術者も患者さんも楽な楽しい治療

このような問題点を解決するために、薬剤を用いて、短期間で確実な効果を出すために歯周内科治療が生まれたのです。歯周内科治療は多くの先生方の御指導により、少しずつ、改善され、2002年に動画管理システムの開発、2004年に歯周内科マニュアルの開発を行い、より、マニュアル化された治療方法になっています。さらに今後も多くの先生方の英知により発展を続けるものと確信をしています。

また、位相差顕微鏡だけでの診断では科学的なエビデンスを確立することが困難であるという観点から、2012年2月にリアルタイムPCR検査による歯周病菌のDNA検査を行うことができる施設を生田歯科医院敷地内に設立しました。現在は株式会社Microexamとして一般社団法人国際歯周内科学研究会の会員の先生方から検体を受領して検査を行っています。歯周内科的な治療はリアルタイムPCR検査による歯周病菌のDNA検査により、さらに科学的な治療に発展しています。

 

一般社団法人 国際歯周内科学研究会 顧問  生田図南

歯周内科治療関連 論文・投稿・記事

月刊デンタルダイアモンド 2008年11月号 臨床.ドットコム

月刊デンタルダイアモンド 2008年11月号 臨床.ドットコム

歯周内科治療
-夫婦・家族間の感染を考える

青森県・津島歯科診療所 津島 克正

抗菌薬と抗真菌薬を併用する歯周内科治療は、筆者の歯周治療に対する概念と歯周治療を大きく変えた。
短期間で非常によい治療結果が得られ、かつ、その状態を持続できるのだが、長期間にわたりメインテナンスを続けていくと、なかには位相差顕微鏡での観察で微生物叢が悪くなり、再感染を疑うケースに出くわすこともある。歯周病は感染症であるとの視点から、夫婦・家族間の再感染について考える。

 

月刊デンタルダイアモンド 2007年12月号

臨牀・ドットコム
抗菌薬・抗真菌薬を用いた歯周内科治療を検証する

青森県・津島歯科診療所 津島 克正

現在当院では、生田らの提唱する歯周内科治療を臨床に取り入れ、歯周治療に対して非常によい成績をあげている。
しかしながら、従来の治療法と比べ、なぜこれほどまでに治るのか、まだまだわからないことがたくさんあるのも事実である。本稿では、リアルタイムPCR法を用いて本治療法を検証した結果と考察を踏まえ、本治療法や歯周治療のあり方について述べる。