一般社団法人国際歯周内科学研究会設立10周年によせて
生田代表理事の退任挨拶
2001年生田コースのOB会として発足した国際歯周内科学研究会は、このたび10周年を迎えました。4月21日22日に開催した10周年総会では日本歯科医学会の江藤一洋会長をお招きして基調講演を賜ることもできました。これもひとえに会員の皆様のご支援の賜物であると心より感謝申し上げます。
この10年で歯周病は「細菌と真菌類の混合感染症ではないか」という私たちの主張はほぼ認められるようになったのではないかと感じています。
総会の折に江藤会長からお聞きしたのは、歯周病治療において、内科的に除菌を行い、そのあとで外科的な治療を行うという概念はこれから普通になるであろうということ、そして、その概念が今までは当研究会の独自の概念であったが、他の学会もその概念のもとに研究を進めていく状況になるであろう。
その時にさらに独自の活動指針を掲げていかないと、当研究会の存在意義が薄れていくのではないか、また、その研究成果を論文として発表しないと学問的には認められないということでした。
そのような背景を鑑みて、これからの10年はさらに研究会の活動の概念を変化させないといけないと感じています。それは下記の3項目です。
日本歯科医学会の認定分科会になるための活動強化
今までの研究成果を論文として発表する組織の設立を目指すこと。
歯周内科という概念を「微生物をどうコントロールするか」だけでなく、宿主の免疫力を高めて、微生物に強い体をどう作るかなど多角的に歯周内科を考えること。
そのために今後、研究会の組織改革を進めていくように理事会で話し合いを進めているところです。まず、その第一歩として、生田コースのOB会という概念から脱皮するために、代表理事を東北地区のインストラクターである津島克正先生にお譲りし、若い力で、研究会の未来を切り開いていただくことになりました。
私、生田図南は多方面において、代表理事、理事をサポートさせていただく所存です。