国際歯周内科学研究会 第13回学術大会 名古屋市吹上ホールにて開催
2015年4月19日(日)に「バイオフィルム」をテーマとし、当会の学術大会として初めて名古屋の地で開催されました。
開会前、朝の準備段階から中部地区の先生方と各医院のスタッフの皆さんの熱気で一杯です。
大会長の挨拶のあと、当会顧問藤本孝雄先生のご挨拶をいただきました。研究会の目指す方向性が間違っていなかったことを改めて確認できました。
特別講演1 「う蝕予防の最前線 ~バイオフィルムの観点から」
花田信弘先生(鶴見大学歯学部探索歯学講座教授)より先生の教室での研究内容から臨床までの多岐にわたる講演をいただきました。口腔内の細菌のコントロールがいかに全身の健康にとって重要であるか、を再認識しました。
特別講演2 「デンチャープラークコントロール」
濱田泰三先生(広島大学名誉教授 日本義歯ケア学会理事長)より義歯性プラーク除去の重要性についてのお話。
40年前の日本には“デンチャープラーク”や“義歯性口内炎”という概念すらなかったことにびっくりしました。
今現在販売されている義歯洗浄剤や裏装剤のほとんどの開発に携わっていらっしゃった、ということ。
臨床にしっかり生かせる内容を教えていただきました。
理事講演 「ユニット内部の水汚染について」
津島克正先生(国際歯周内科学研究会代表理事)よりユニット内部に流れる水の中には水道水の基準値をはるかに超える細菌が検出される、ということをデータとともに示していただきました。
その対処法についても、自院での取り組みを例に講演いただきました。
ポスターセッション(お昼休み)
お昼休みの時間を利用し、7医院の歯周内科治療への取り組みをポスターにて発表です。
セッション開場は人・人・人! 活発な議論が行なわれており、会場は熱気に包まれていました。
特別講演3 「集団微生物学のすすめ ~微生物も群れて会話する~」
野村暢彦先生(筑波大学大学院生命環境科学研究科教授)より、“バイオフィルムの形成過程”を動画にて目に見える形で示していただきました。
まさに「百聞は一見に如かず」。生まれて初めて見る動画に参加者の目は釘付けになりました。
個々の細菌のみならず、集団になっても“意思を持つ”かのようなバクテリアの魅力にひきこまれた素晴らしい講演でした。
認定医&認定衛生士授与式
今回は認定医15名、認定衛生士16名が誕生しました。みなさんおめでとうございます!
ポスターセッション授与式
優勝に輝いたのは塚本歯科クリニックのポスター発表でした。昨年に続いての優勝で2連覇達成です。
最後に司会の篠原先生より、来年の学術大会大会長である武藤先生の紹介があり、津島代表の閉会の辞へ。
大盛況のうちに終了した名古屋学術大会となりました。