国際歯周内科学研究会第18回学術大会の重要なお知らせ
国際歯周内科学研究会 監事 森浦 弘行
第18回国際歯周内科学研究会学術大会、大会長の森浦です。
今回の学術大会には全ての会員の先生に是非参加していただきたいと強く願っております。その理由は今回施行される介護保険改定にあります。
【生田先生談】
今回の介護保険改定は歯科関係者にとって過去最大の改定となります。歯科医師は介護保険改定なので関係ないと思っている方が多いですが、今回の介護保険改定に歯科医院として対応できているかできていないかで今後の歯科医院経営は大きく変わります。訪問における口腔管理は歯周内科そのものです。
生田先生は「滅菌」「歯周内科」に続く第三の波が来ているとおっしゃっています。しかし、この波には単に機材を購入するだけでは乗れません。当然ある程度のスキルを身につける必要があります。今回の学術大会では、その基礎となる知識と解剖学的な背景を各講師の先生に講演していただき、生田先生のおっしゃる第三の波にあたる今回の介護保険改定、そして、なぜ訪問における口腔管理は歯周内科そのものなのかを生田先生自身に解説していただきます。
会場・ライブ配信・オンデマンドで是非ご参加あるいはご視聴されますことをお勧め致します。
特に会場参加では、後のオンデマンド配信の視聴権利も付与されますので、当日の雰囲気を感じた上で振り返って復習することもできますので奮ってのご参加をお待ちしております。
2021.4.18第18回大阪学術大会
訪問診療の分野ではレジェンド的な御存在です。老年期の口腔機能低下について摂食・嚥下に関わる訪問診療を20年以上に渡って実施され「食べられる口になる」口腔リハビリを体現されている先生です。
ケアマネジャーや保育士の資格も持っておられる藤原先生は生田歯科医院の院長に就任され高齢者施設への訪問診療もバリバリこなしておられますが、小児の口腔育成の分野でも積極的に臨床・セミナーを行っておられます。今回は小児の口腔育成に絞ってお話ししていただきます。大変楽しく且つ勉強になる講演になると思いますので御期待ください。
令和3年度年介護保険改定では、歯科訪問診療において、非常に大きな改定が実施される予定です。
その中でも介護施設における口腔衛生管理、摂食支援の義務化への対応や、平成30年保険改定で可能になった歯科訪問診療におけるSPTなど、昨今の訪問診療における大きな波について請求点数から衛生士さんへの待遇なども含めて解説していただきます。
国際歯周内科学研究会 常任理事
膨大な著書の中には黒岩先生との共著も多数です。「摂食・嚥下機能に関わる解剖構造の肉眼解剖学的研究」の第一人者でありながら、ユーモアを交えた分かりやすい解説と飾らないお人柄から女性歯科医師にもファンの多い先生です。一般臨床に役立つ解剖学の知識を得るために先生の著書をバイブルにしている先生も沢山おられます。
残念ですが、前日に予定しておりました前日セミナーと懇親会は中止とさせていただきます。
今回は、ホールの定員が60名となりますので会場に参加を予定されておられる先生はお早めの御登録をお願いいたします。
接遇マナー講座のお知らせ
第3回認定衛生士会員 Webセミナー
第3回目のテーマは「接遇マナー」です。講師の先生はグランジュテ代表伊藤祐子先生です。伊藤先生は 歯科医院への採用や教育に長年携わってこられ、接遇マナーに関しても航空会社勤務経験を活かして、非常に素晴らしい講演をしてくださいます。
4月に新人スタッフを迎えられたばかりのこの時期に、歯科医院スタッフである前に社会人としてのマナーをご一緒に勉強してみませんか?院内のランチョンセミナーなどとしてご活用いただくことも可能です。
なお、認定衛生士会員 Webセミナーは、本来認定衛生士さんが在籍している歯科医院限定でご受講いただくものですが、伊藤先生の貴重なご講演を是非とも多くの方に聞いていただきたいと思い全会員にご案内させていただきます。
2020年11月会報秋季カンファレンス
職務執行理事の井原です。10月18日(日)にオンライン開催されました、第12回秋季カンファレンスについて報告いたします。
本年4月の学術大会はすでに告知いたしました通り、covid-19の影響で翌年に延期となりました。
秋季カンファレンスも当初、東京開催の予定で進めておりましたが、参加者の皆様の安全管理やその後の情勢を踏まえ、100%オンライン開催に変更となりました。
開催方法につきましても様々な検討がなされましたが、最終的には青森、神奈川、大阪、福岡の4元中継となりました。
1ヵ月以上前から前夜まで、数回にわたり通信のテストを繰り返し、万全の準備で当日を迎えました。
ベル歯科医院理事長の鈴木彰先生
最初のご講演は神奈川県海老名市でスタッフ数50名以上を誇る、ベル歯科医院理事長の鈴木彰先生でした。
ご自身が主催する日本フィンランドむしば予防研究会のオンラインセミナーでは、千数百人を集客した、ものすごい先生です。
今回のご講演では予防歯科を中心とした医院運営、保険と自費の考え方、歯科衛生士や勤務医たちの育成計画など、とても90分の枠では収まりきれない内容でした。
鈴木先生のご著書『生涯歯を残せる時代の5つのスキル』は研修医対象に書かれておりますが、私たち開業医にも大変役立つ内容です。歯学部では指導していない内容も網羅している実践的な書籍のため、鈴木先生のご講演中にAmazonから、定価の新刊在庫が消えてしまいました。
熊本県天草市ご開業の生田図南常任理事
午後の最初は熊本県天草市ご開業の生田図南常任理事の発表でした。
4年前、タイのシラチャで2軒目の歯科医院を立ち上げ、さらに昨年5月にシラチャ中心部、アタラモールの2Fに移転。コロナの影響で渡航できない現在は、ほぼすべてを現地スタッフに任せて黒字を計上。本年春には訪問歯科専門の新しい歯科医院を天草に開設し、以前と比較して歯科医師数は2名減ったにもかかわらず、さらに高い保険点数と同時に、極めて低い原価率を確保。
今後の国の方針を考え診療スタイルを対応させることにより得られる成果を、ご自身の医院の実際のデータをもとに、詳しくご解説いただけました。すべて実践、実証されているのが生田先生の凄さです。
医療費削減への効果が高い歯科診療項目が残るであろうという予想は、今後の診療スタイルを考える上で、大きな指針となるものでした。
王宝禮大阪歯科大学歯学部教授
最後の演者は王宝禮大阪歯科大学歯学部教授。過去に2回ご講演をいただいている、研究会とは非常にご縁の深い先生です。
今回は保険診療における薬剤投与のノウハウ、漢方を併用した歯周病治療等についてご講義いただきました。今後、新たな抗生物質の開発が期待できない現在、今あるものを大切に使うことが何より大切です。
抗生物質乱用を避ける処方の1つとして、保険適用の排膿散及湯は今後、内科的歯周病治療における新たな道を作ることでしょう。
また、オゾンの殺菌効果、ボスミンに匹敵する止血効果についてもご解説いただきました。
山下大会長の周到なご準備と弁舌滑らかな司会、現地担当の方々、ご協力いただきました映像配信会社担当者の皆様方のおかげで、小さなトラブルはございましたが、滞りなくカンファレンスを終了することが出来ました。重ねて感謝いたします。
次回秋季カンファレンスの開催は来年10月17日(日)大阪にて、大会長は大澤良先生、副会長は吉村信一先生です。引き続きよろしくお願い申し上げます。