2020年11月会報秋季カンファレンス

職務執行理事の井原です。10月18日(日)にオンライン開催されました、第12回秋季カンファレンスについて報告いたします。

第12回秋季カンファレンス

本年4月の学術大会はすでに告知いたしました通り、covid-19の影響で翌年に延期となりました。
秋季カンファレンスも当初、東京開催の予定で進めておりましたが、参加者の皆様の安全管理やその後の情勢を踏まえ、100%オンライン開催に変更となりました。
開催方法につきましても様々な検討がなされましたが、最終的には青森、神奈川、大阪、福岡の4元中継となりました。
1ヵ月以上前から前夜まで、数回にわたり通信のテストを繰り返し、万全の準備で当日を迎えました。

ベル歯科医院理事長の鈴木彰先生

最初のご講演は神奈川県海老名市でスタッフ数50名以上を誇る、ベル歯科医院理事長の鈴木彰先生でした。

ベル歯科医院理事長の鈴木彰先生

ご自身が主催する日本フィンランドむしば予防研究会のオンラインセミナーでは、千数百人を集客した、ものすごい先生です。

今回のご講演では予防歯科を中心とした医院運営、保険と自費の考え方、歯科衛生士や勤務医たちの育成計画など、とても90分の枠では収まりきれない内容でした。

鈴木先生のご著書『生涯歯を残せる時代の5つのスキル』は研修医対象に書かれておりますが、私たち開業医にも大変役立つ内容です。歯学部では指導していない内容も網羅している実践的な書籍のため、鈴木先生のご講演中にAmazonから、定価の新刊在庫が消えてしまいました。

生涯歯を残せる時代の5つのスキル

熊本県天草市ご開業の生田図南常任理事

午後の最初は熊本県天草市ご開業の生田図南常任理事の発表でした。

生田図南常任理事

4年前、タイのシラチャで2軒目の歯科医院を立ち上げ、さらに昨年5月にシラチャ中心部、アタラモールの2Fに移転。コロナの影響で渡航できない現在は、ほぼすべてを現地スタッフに任せて黒字を計上。本年春には訪問歯科専門の新しい歯科医院を天草に開設し、以前と比較して歯科医師数は2名減ったにもかかわらず、さらに高い保険点数と同時に、極めて低い原価率を確保。

今後の国の方針を考え診療スタイルを対応させることにより得られる成果を、ご自身の医院の実際のデータをもとに、詳しくご解説いただけました。すべて実践、実証されているのが生田先生の凄さです。

診療スタイル

医療費削減への効果が高い歯科診療項目が残るであろうという予想は、今後の診療スタイルを考える上で、大きな指針となるものでした。

診療スタイル

王宝禮大阪歯科大学歯学部教授

最後の演者は王宝禮大阪歯科大学歯学部教授。過去に2回ご講演をいただいている、研究会とは非常にご縁の深い先生です。王宝禮大阪歯科大学歯学部教授
今回は保険診療における薬剤投与のノウハウ、漢方を併用した歯周病治療等についてご講義いただきました。今後、新たな抗生物質の開発が期待できない現在、今あるものを大切に使うことが何より大切です。

抗生物質乱用を避ける処方の1つとして、保険適用の排膿散及湯は今後、内科的歯周病治療における新たな道を作ることでしょう。

また、オゾンの殺菌効果、ボスミンに匹敵する止血効果についてもご解説いただきました。漢方を用いた抗炎症作用実験

山下大会長の周到なご準備と弁舌滑らかな司会、現地担当の方々、ご協力いただきました映像配信会社担当者の皆様方のおかげで、小さなトラブルはございましたが、滞りなくカンファレンスを終了することが出来ました。重ねて感謝いたします。

次回秋季カンファレンスの開催は来年10月17日(日)大阪にて、大会長は大澤良先生、副会長は吉村信一先生です。引き続きよろしくお願い申し上げます。

大阪大会開催のお礼

【大会講評】

第15回大阪学術大会長 末廣恒生

この度は第15回国際歯周内科学研究会大阪学術大会に本当に多数の先生にご参加を頂き誠にありがとうございました。今回は11年ぶりに大阪の千里ライフサイエンスセンターで開催致しました。
2000人規模に成長した研究会をまとめるべく新たな大会運営メンバーを募りまた司会もプロに依頼し大会をまとめてみました。

千里ライフサイエンスセンター

前日懇親会は近隣ホテルのプールサイドテラスを借り切り歓迎ムードを演出して盛大に開催致しました。

懇親会

いつもと違った雰囲気を感じて頂けたのではないでしょうか?

今回は「歯周内科と食と健康」と題しまして、天下の台所であるここ大阪の地にふさわしい内容になる様に1年かけて準備を進めてまいりました。

授岡崎好秀先生

基調講演は「進化から口腔機能を考える」と題しモンゴル医科大学歯学部客員教授岡崎好秀先生のご講演でした。

先生はご自身の主催される「ネコの会」において食育を通じた歯科の範囲にとらわれない健康のあり方を啓蒙されておられますが柔軟な視点が我々の日常診療で凝り固まった頭を解きほぐしてくれるヒントになったと思います。

日本糖尿病学会専門医の西田亙先生

特別講演は、「歯周組織と全身の係わり~内科的視点こそが日本の歯科界を救う~」と題し日本糖尿病学会専門医の西田亙先生の講演でした。

平素、先生は「こんど生まれ変わったら歯科衛生士になりたい」と述べられていますがこの講演を聞くとその理由が納得できたと思います。

参加の歯科衛生士がお話を大変興味津々に乗り出すように聴いておられた事がとても印象的でした。

森永宏喜先生

そして最後は会員特別講演の「「すべての病気は「口の中」から!~慢性炎症をめぐる歯周病と全身疾患の驚くべき関係~」と題して米国抗加齢医学会認定医の森永宏喜先生の講演でした。

上梓されたベストセラー本「すべての病気は「口の中」から!」をお読みなられた方も多いと思いますが、話題の「健康寿命」を延ばすためには本日の講演の内容が重要なカギを握っていると感じました。

ポスターセッションは今回4チームの出展と少し少なめではありましたが得票数はすべて1票差の甲乙つけがたい内容となりさらにレベルが上がったことを証明しました。

これからも学術大会が益々発展し続ける事を祈念して講評といたします。

集合写真

2017年秋季カンファレンスのご案内

国際歯周内科学研究会 会員の先生方へ

国際歯周内科学研究会3大行事の一つ、秋季カンファレンスの大会長を拝命いたしました、評議員の米崎広崇です。

さて、秋季カンファレンスは、毎年10月の第3週日曜日と決まっています。

2017年は10月15日(日)東京開催となり、御茶ノ水駅眼前のソラシティカンファレンスセンターという素晴らしい会場での開催となりました。 

そして、演者の先生方も、本来であれば春の学術大会でお呼びしても良いくらいの御三方に登壇していただけることになりました。

御三方とも大学教授経験があり、歯科界に現在も貢献いただいている方々です。 

今年度も引き続き、研究会では学術部会の強化に力を入れています。

そのため、今回の秋季カンファレンスのコンセプトは「春の学術大会を超える、学術カンファレンス」としました。 

歯周内科学研究会を通じて、広く社会に貢献することで、世の中をより良く変えていく。

その一助となるよう、理事・評議員一同懸命に頑張っています。

春の学術大会 夏の経営フェアに続いて、秋季カンファレンスにも奮ってご参加下さい。 

演者紹介

・二川浩樹先生

広島大学 大学院医歯薬保健学研究院 統合健康科学部門 教授

・ロイテリ菌(虫歯菌の発育を阻止し殺菌効果のある乳酸菌)の発見

・L8020菌(虫歯菌・歯周病菌・カンジダ菌の発育を阻止・殺菌効果のある乳酸菌)の発見

国際歯周内科学研究会の課題であるカンジダ アルビカンスの口腔内での働きとプロバイヲティクスについてお話しいただく予定です。

・著書

「歯科口腔抗菌考」

・山下敦先生

 岡山大学名誉教授

今回、山下先生より是非、研究会の為に研究成果を報告したい旨、連絡をいただきました。

  • その1.歯磨剤とブラシだけの口腔清掃では全く除菌できていない
  • その2.クロルヘキシジンを用いた3DS除菌,抗菌薬除菌、次亜塩素酸水除菌の3法16年4ヶ月間の観察で、インプラント周囲炎は1症例も発症しませんでした。
  • その3.次亜塩素酸水除菌がどの菌にも除菌効果があるかをリアルタイムPCRで調べたもの(多変量解析)。

国際歯周内科学研究会が取り組む除菌療法について開業医でもあり研究者でもある山下先生からお話しいただきます。

・落合邦康先生

日本大学 特任教授

獣医師

口腔細菌の免疫応答に及ぼす影響
歯周病原生菌を誘因とする全身疾患
口腔細菌とインフルエンザや認知症に関する研究

口腔内細菌が全身疾患に及ぼす影響を研究されてきた落合先生には、口腔内細菌とインフルエンザや認知症に関する最新の研究についてお話しいただく予定です。

口腔内細菌のコントロールが、健康の第一歩であることが歯科医師として最も患者さんに伝えたいことではないでしょうか?

歯周内科治療アドバンスセミナー 2017

歯周内科治療アドバンスセミナー 2017

歯原性菌血症の概念は、患者さんへの強力なアピールになるとともに、混合診療問題の解決の糸口となるのです!

歯原性菌血症は様々な全身疾患に悪影響を及ぼすことが証明されています。

除菌を行い、口腔内の微生物叢を病原性のないものにすることは、命に関わる疾患の治療や予防につながる重要なものであると位置づけられます。私たちはそれができるのです!

リアルタイムPCR検査を行うことにより、その効果は科学的な裏付けを得ることができました。講習会では歯原性菌血症の理解を深め、リアルタイムPCR法によるDNA検査を行える体制づくりと、そのメリットについてお話しいたします。

【講習内容】

・口腔内細菌と関連する全身疾患について
・歯原性菌血症について
・患者さんへの説明と説明ツール
・具体的な検査方法
・除菌治療(歯周内科治療)について
・導入メリットについて
・検査結果の活用方法(基準値・薬剤選択)
・発展的方法マウスピース除菌
・混合診療回避メリット

時間:10:00~16:00
定員:50名
受講料:・研究会会員 30,000円(税別) ・ベーシックセミナー受講者 45,000円(税別)

2017年開催の「歯周内科治療アドバンスセミナー」は下記の要領で開催されます。

【2017年 講習会日程】

日程 開催地 申込みFAX
02月05日 東京
お茶の水ソラシティカンファレンスセンター
0969-76-0289
04月02日 名古屋
Time Office 名古屋
0969-76-0289
06月04日 東京
お茶の水ソラシティカンファレンスセンター
0969-76-0289
08月27日 大阪
新大阪丸ビル別館
0969-76-0289
10月29日 東京
東京八重洲ホール
0969-76-0289

■主催:デンタルサポート

■お申し込み方法

申込書をダウンロードし、必要事項をご記入いただき、主催者あてにFAXにてお申込み下さい。
開催の一ヶ月前になりましたら受講票兼お振込み書をFAXにてご送付致します。
いったんお振り込みいただいた受講料はいかなる理由があっても返金いたしかねますのでご了承ください。

■お問合せ先:株式会社 Microexam

〒863-1215 熊本県天草市河浦町白木河内220-9

TEL:0969-76-0290

FAX:0969-76-0289

4月16日 大阪学術大会 各種ご案内

 

第15回 国際歯局内科学研究会 大阪学術大会のご案内

大会長 末廣 恒生

第15回 国際歯周内科学研究会 大阪学術大会のご案内

一般社団法人 歯周内科学研究会代表理事 津島克正

4月16日(日)第15回大阪学術大会日程表(予定)

大阪学術大会・前日懇精舎ご案内及び申込用紙

 

第15回国際歯周内科字研究会学術大会

大阪前日特別講演会

田島宰浩先生「人生の成功は目標設定にあり!」

上記リンクをクリックするとPDFをダウンロードしてご覧になれます。