2012年9月15日
/ 最終更新日時 : 2017年5月16日
国際歯周内科学研究会
過去の行事報告
ご案内
定員 100名
期日 2011年10月16日(日)
会場 仙台商工会議所 7階大会議室
代表理事 生田 図南
特別講演 王 宝禮 先生 (大阪歯科大学医学教育開発室教授)
「歯周病治療における内服による抗菌薬投与の基本原則」
~歯周病抗菌療法の診療ガイドラインをふまえて~
スケジュール
10:30 |
開場 |
10:45 |
開会 |
10:50 |
午前講演 |
10:50~11:50 |
代表理事講演 生田図南
「新・患者コンサルティングシステムに関する情報とリアルタイムPCRの最新情報」 |
12:00~13:00 |
会員発表 宮城県気仙沼市 三浦正利先生
「ドック’ス ベストセメントの使用方法と今回の震災で経験したこと」 |
13:00~14:00 |
昼食(当日の昼食は各自でお願いします) |
14:00~15:30 |
特別講演 王 宝禮 先生 |
15:30~16:00 |
質疑応答 連絡事項 閉会 |
☆認定医取得、更新には参加が必要です。
代表理事あいさつ
第3回秋季カンファレンス開催に当たって
一般社団法人 国際歯周内科学研究会 代表理事 生田図南
記録的な大雨の次は異常に早い猛暑の夏となってまいりました。福島第一原発の放射能汚染問題の長期化に伴う電力不足や大震災に伴う急激な景気後退に日本国民としていかにして対応するか、非常に難しい状況にさしかかっておりますが、会員の皆様におかれましては、十分な備えをされて日々の臨床に頑張っていらっしゃることと思います。
今回、代表理事講演としまして、生田図南より新患者コンサルティングシステムに関する情報とリアルタイムPCRの最新情報を講演させていただきます。
会員発表といたしまして、宮城県気仙沼市本吉町でご開業の三浦正利先生に、ドック’ス ベストセメントのより効果的な使用方法に関して裏技を含めて詳述いただき、3月11日からこれまでの被災地の復興の様子や自院の様子などをお話いただきます。
特別講演としては大阪歯科大学医学教育開発室教授の王宝禮先生に、歯周病治療における内服治療の基本原則に関して、最新知見をもとにご講演いただきます。
さて、今回、あえて、秋季カンファレンスを仙台の地において開催することを決断したのは、日本各地の多くの会員が東北の中心に結集し少しでも復興のお役に立とうという趣旨からです。是非、多くの先生方に仙台にお集まりいただき、東北地区で頑張っていらっしゃる会員の先生方とともに語り合おうではありませんか!!
タイトル:歯周病治療における内服による抗菌薬投与の基本原則
~歯周病抗菌療法の診療ガイドラインをふまえて~
王 宝禮:大阪歯科大学歯科医学教育開発室教授
日本歯周病学会「歯周病の抗菌療法の指針」作成委員会 副委員長バイオフィルム感染症である歯周病の発症と重症化は、宿主感染防御能と病原菌の菌量との相対的関係によって決定されます。抗菌薬により病原体の菌量を減少させ、相対的力関係を宿主側に有利に展開しようとするのが抗菌療法です。歯周病治療の主体は、患者自身が行うプラークコントロールとスケーリング・ルートプレーニングなどによるものでありますが、症例によってはこれらの機械的除去方法に加えて抗菌薬の内服による薬物療法の有効性が報告されています。しかし近年、わが国では、歯周病治療に対する抗菌薬の使用法は混迷を極め、国民に誤解を与えています。例えば、「歯周病を抗菌薬で治す」という表現は間違いであり、「抗菌薬は歯周病関連細菌に有効である」が正しい表現です。
抗菌薬の適正使用を考える際に、個人的防衛的な観点から感染病態をできるだけ早期に診断し、原因菌を的確に捉え、原因菌に抗菌力を示す薬剤の中から最も高い薬剤を選択することが必要です。また、集団的防衛的な観点からは、耐性菌蔓延対策を如何に抑制し、現有効菌薬の寿命を如何に延ばすという点が課題です。そして、医療資源の浪費を如何に最小限にするかという、いわば社会的防衛的な観点が重要です。このように抗菌薬の適正使用は、個人防衛、集団防衛、社会防衛の観点をバランスよく組み合わせた判断が歯科医師に求められます。
一方、歯科・口腔外科感染症の多くは歯性感染症であり、それは4群(1群:歯周組織炎、2群:歯冠周囲炎、3群:顎炎、4群:顎炎周囲の蜂巣炎)に分類されています。歯性感染症はこの分類に従い、経口抗菌薬の適応が決定されています。また、多くの歯性感染症歯槽部に限局した炎症であり、切開、排膿などの処置や、抜歯後感染後に対するなどの外科的治療の感染予防として抗菌薬が内服されてきました。慢性歯周病においての抗菌薬物療法は、歯性感染予防としてよりも感染症治療として考えるものだと思います。
臨床薬理学の面から歯周病に対する内服による抗菌薬物療法を考えた場合、重度と判断される慢性歯周炎の抗菌薬の選択基準は、
①歯周組織炎の適応症である。
②歯周病関連細菌への感受性がある。
③バイオフィルムへの効果がある。
④歯肉組織移行性が高い。
⑤短期間投与で生物学的半減期が長い。
⑥第一選択薬を狭域型抗菌薬、第二選択薬を広域型選択薬、などのポイントを踏まえて選択することが大切であると思われます。
今回、日本歯周病学会が作成した「歯周病患者における抗菌療法の指針」を背景に、国際的な慢性歯周病に対する抗菌薬の選択基準とその投与の考え方について基礎・臨床医学的にお話させていただきます。
「参考文献」
1、 日本歯周病学会編:歯周病患者における抗菌療法の指針.医歯薬出版,2011
2、 王 宝禮:口腔内科的発想による歯周病抗菌薬物療法-内服による抗菌薬は歯周病に有効か-.日口外誌56:240-250,2010
3、 Wang Pao-Li:Treatment of Periodontal Disease regard as
Biofilm Infection:Systemic Administration of Azithromycin.J
Pharmaco Sci.113:126-133,2010
4、 王 宝禮:歯周病に対する経口抗菌薬は有効なのか?-臨床薬理学者からの見解―,日歯医学学会誌 12:6-17,2009
会場案内
仙台商工会議所 7階 大会議室
お問い合わせ 〒980-8414 宮城県仙台市青葉区本町二丁目16番12号
電話 022-265-8124
Fax 022-224-8620
アクセス
バスご利用の場合
「商工会議所前」下車
地下鉄ご利用の場合
「匂当台公園駅」下車(南4番出口直ぐ前)
JR仙台駅から・・・1.1km(徒歩約15分)
参加案内 重要
本カンファレンスはISIMP会員、生田セミナー受講者で、事前登録いただいた方のみ当日ご参加いただけます。事前登録の方法は、下記申し込み用紙を 0969-24-1801 にFAXしていただき、下記口座に登録料をお振り込みください。入金確認をもって本登録とさせていただきます。
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